ステルスマーケティング(ステマ)は、2023年10月1日の景品表示法の一部改正により規制の対象となりました。
いわゆる「ステマ規制」。
そして、2024年6月7日に消費者庁は、医療法人に対してステルスマーケティングによる措置命令を行ったことを公表しました。
1. なぜステマとみなされたのか
費者庁は、医療法人が行った「Googleマップの口コミで、星5の投稿をするとインフルエンザワクチン接種費用を割り引く」という行為がステマに該当するとしました。
割引によって星5評価の口コミ45件が投稿されたそうです。
消費者庁は、広告であるにもかかわらず広告であることを隠す、いわゆるステルスマーケティングに当たると指摘しました。
2. ステマとならないためには、どうしたら良いか
今回のケースのように、「高評価の投稿をしてくれたら料金を割引く」といった報酬と引き換えに、プラスの評価を依頼する行為はステマとなります。
プラスの評価でなくとも、「口コミをしてくれたら割引やプレゼント」等でもステマとみなされる恐れがあります。
口コミと引き換えに報酬やプレゼントを渡すことは避けるのが良いでしょう。
3. ステマとみなされてしまったら、どのような処分になるのか
今回は措置命令という行政処分を受けました。
消費者庁は、医療法人に、いわゆるステマ行為を取りやめること、景品表示法に違反する表示だと消費者に周知徹底すること、再発防止策を講じることを求めました。
さらに、消費者庁は記者会見を開いて、措置命令を行った経緯や内容を発表し、消費者庁のWebサイトでも公開しました。
措置命令に従わなかった場合、懲役や罰金が科される可能性もあります。
Googleマップの口コミは、「MEO」というGoogleマップでの上位表示対策に大事な1つとされています。
しかし、Googleマップでの上位表示対策のために、報酬と引き換えに良い口コミを増やそうと安易に考えるのはやめた方が良いでしょう。