請負契約とはどのような契約か

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IT業界では、よく「準委任契約」という言葉を耳にしますが、「準委任契約」とはどのような契約か説明します。

1.委任契約との違いは?

準委任契約は、業務委託契約の契約形態の一つです。

委任契約は、法律行為の事務処理を目的とするのに対し、準委任契約は法律行為以外の事務処理を目的とします。
つまり、委任契約に準ずるものとして「準委任契約」と呼びます。
法律行為を目的とするかしないかだけで、事務処理を対象とすることは同じです。
ビジネスのほとんどは、法律行為を目的としないことが多いため、準委任契約に該当します。

2.準委任契約の義務

準委任契約は、善良なる管理者の注意義務(略して、善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ))を負います。
善管注意義務とは、その業界や職業で通常求められている水準で業務を遂行する義務をいいます。

3.準委任契約の例

準委任契約の例としては、コンサルティング業務、家庭教師の指導、医師などが該当します。

例えば、医師の場合、医師として求められる知識と技量で患者を診察する義務を負います。
これが「善管注意義務」です。
しかし、請負と異なり、結果責任や契約不適合責任は負いません。
つまり患者を完治させてる義務はありませんし、完治しなかったからといって診察しなおす義務はありません。

ITの現場では、コンサルティング、要件定義、保守が準委任契約になじみやすいです。

4.準委任契約の類型

改正民法では、準委任契約をさらに二つの類型に分けました。
それが成果完成型と履行割合型です。